一服
三森 攣

 空見上げ 意味無き色に ほだされるまま
  迷うと知りつつ 思慮を手放す

 飼い鳥に つつかれた手に 悔いながら
  やり直せても 繰り返すはず

 春の陽と 紛いはすれど 秋の風
  風紋はただ 遊女の如し

 手を伸ばす 温気は軽く 実体も無く
  望むままには 触れる霧無し


自由詩 一服 Copyright 三森 攣 2009-10-28 19:15:44
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