呼吸
美音子


息苦しい体

ただ空気を吸い込んでは 吐き出す 死ぬまで

煙を吸い込んでは 吐き出す また 変わらない

感覚や閃きは 箱の中で生まれる物なのかも知れない

眠気のせいなのか 気怠さを纏いながら ふと感じる

外部刺激と曖昧な記憶

触発される感性 その先には?

形ある物 形ない物 

「〜すべき」

先入観 好きではない すべきではない 嘲笑

あれは確か今よりも静かで目の前には緑の葉が揺れていた

夏だった

暑さ故に凍えていた 冷ややかな白い箱の中

そして今

寒さ故に愛おしい 暖かな存在

指先は冷たい


自由詩 呼吸 Copyright 美音子 2009-10-25 18:19:58
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