あるユダヤ人の部屋から
番田 


僕の国が返り討ちにしていた
ああ 誰もいない部屋から 溢れていく
人たちとして その声を
練習した 暗い国の言葉に

違う文化ではない僕は 夜のどこか彼方の
それにめがけて 向かって投げた
いるはずの旅行から さかんに 誰かの帰ってくる 
どこかを 連れてくる

この誰もいない日が 言葉に
ああ言葉は この彼方を 持ち込んだとしても
誰でもない僕が
言葉に 会うだけなのだけれど



自由詩 あるユダヤ人の部屋から Copyright 番田  2009-10-25 13:45:36
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