詩人ども
木立 悟
昼起きて午後眠る間に子を造るけだものの
性
(
さが
)
知るか詩人よ
ぐだぐだと日記を書くなら
他所
(
よそ
)
に書け挨拶なのか御遍路なのか
妻子にも秘密の名前がこれなのか覚悟が足りぬ言葉が足りぬ
分別の失い老人は哀れ也ただ焼かれゆく五五の蛙よ
霜あれば珍重された
未通女
(
おぼこ
)
だが霜が溶ければただの
七七
(
無な無な
)
どこまでも石も川も寄り添いて敬いもなくただ大大と
妻や子にそっぽ向かれりゃ次は父いつまで保つかネタは尽きまじ
最と果て何故に二重に閉ざすのか言葉そのものが
他意
(
たひ
)
であるのに
闇を着て弱い言葉を突ついても詩人よおまえは鴉にゃなれぬ
短歌
詩人ども
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木立 悟
2009-10-24 21:20:52
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