夜汽車に揺られて
朧月

風の音をきいている
この身を吹かれるに任せて
開け放した窓 揺れるカーテン
夜のにほひ

どこかへゆこうかしらん
遠くの電車に揺られる心地


ひとり がたんごとんごとん
外には海 もしくは なにもない景色
どこでもいい


ひとり がたたんごととん
ぽう と 扉が閉まる音
うつらうつら がたあんごとおん


ひとり ひとり
どうしても ひとりの景色
さあっと 風が吹いた
ああ 夜だった

夜の景色の中にいたんだね


自由詩 夜汽車に揺られて Copyright 朧月 2009-10-24 00:11:05
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