足下を照らす光の中で踊っている
瑠王

疲弊を逃れるための読書の
薄くなったアイス珈琲の
ひと雫がおちる

または
五本目のホープの
味気ない六mgの
崩壊して灰が
おちる

または



椅子の下へ目をやると
足下で床を赤茶に照らす
オレンジ色の光の中で
サルがシンバルを鳴らして
クマや、ウサギのおもちゃ達が
うたっている
外国製の消防自動車が走っている
ピエロが声を出さずに笑っている
電動仕掛けの犬が
飽きもせずに吠えている
兵隊が列をなして
フローリングの線に並ぶ

闇にぽかりとあいた光の上で
私の童心が踊っている

二つ穴があいたゼンマイが回っている
ゼンマイが回っている
回っている

回っている
闇にぽかりとあいた光の中で
闇にぽかりとあいた
光の中で


自由詩 足下を照らす光の中で踊っている Copyright 瑠王 2009-10-15 15:19:26
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