くらし
Monk



僕がほんの少し目をはなした
その隙に
君はまた万引きしてるし
暑い午後

いったいどんな手口なのか
それは知らんが
普段はずいぶん平凡な娘で
トロいくせに

バナナ
分度器
絵の具の白
べつに好きでもない
いらないものばかり

僕んちの靴箱の上は
やり場のなかった
君のダルマ置き場



僕が本屋でちょっと買ってる
その隙に
君は同じもん万引きしてるし
クーラー不調

いったいどうゆうつもりなのか
それは知らんが
ちっとも楽しいって顔でもなく
手も握ってんのに

ツナ缶
釘抜き
星座早見表
いつも黄色いカバンさげて
ガチャガチャ音がするんだ

僕んちの白い壁は
やたらカレンダーばかり
めくるのも面倒くさい



そういえば君と出会ったころ
この部屋はひどく殺風景だった
何も持ってない僕と
何も持ってない君は
することなくて街を歩いた歩いた


トロいくせに
手も握ってんのに


僕んちの靴箱の上は
微妙にでかい
君のダルマ置き場

昨日ちょっと喧嘩したら
そいつに向かって
君はおもむろにパンチした




自由詩 くらし Copyright Monk 2004-09-15 01:08:30
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