「 渇望 」
椎名

眠くてたまらない

朝が早かったからだけじゃなく

たとえようのない疲労感

泥沼にひきずりこまれるような

けだるさ



今の目

きっと死んだ魚のよう

濁って

輝きを失った

暗い目

遠くを見つめているんだろう



自分じゃないものを見つめている

見つめているのではなく

傍観している

時の流れを

ただ

眺めている



眠ってしまえ

何も想わずに

眠ってしまえ

笑うことさえ忘れて



笑顔に何の価値がある

言葉に何の価値がある

誰も答えなどくれやしないから

待ち続けることなどやめてしまえ



眠ってしまえ

眠ってしまえ

時計の針を止めたまま





自由詩 「 渇望 」 Copyright 椎名 2004-09-14 07:00:23
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