「 渇望 」
椎名
眠くてたまらない
朝が早かったからだけじゃなく
たとえようのない疲労感
泥沼にひきずりこまれるような
けだるさ
今の目
きっと死んだ魚のよう
濁って
輝きを失った
暗い目
遠くを見つめているんだろう
自分じゃないものを見つめている
見つめているのではなく
傍観している
時の流れを
ただ
眺めている
眠ってしまえ
何も想わずに
眠ってしまえ
笑うことさえ忘れて
笑顔に何の価値がある
言葉に何の価値がある
誰も答えなどくれやしないから
待ち続けることなどやめてしまえ
眠ってしまえ
眠ってしまえ
時計の針を止めたまま