辞めたことの、男
番田
彼と会うことは二度とないんだ
夕べ辞めてしまった というよりも
入ったばかりだったな 歩く
どうしようもない自分の人生を照らし合わせて
話したことすらなかったけれど
歩いてきた
適当 降りて池袋駅で人たちを進んだ ソバ屋が
練馬方面に向けて立ち並んでいて
アルバイトで 僕は月曜日へと足を早める
微かなひとつもなく憧れた 僕は
憧れるものの 日差しの中だった 微かな言葉もなく
血の歴史を思い 遠い国の浜辺に
川にユダヤの石を放り投げていく
青い表面に沈降していく物体と
社員のことを思う
自由詩
辞めたことの、男
Copyright
番田
2009-10-04 16:50:49
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