ひなたぼっこ
かんな


どこまでも行くよ
そう言う必要のない
今はとても
穏やかに空の下で寝転んでいる

農家は汗水たらして
作物を実らす
我が家
みたいだな

家族の汗の染みこんだ洗濯物
放り込んで
ボタンを押す
ごうんごうん

あったかいなあ
秋がかけっこして冬に負けてしまう
いつかそんな日が来るけれど
まだあったかいなあ

ピーッピーッ
洗濯機の止まる音がきこえる
耳をすましたなら
太陽のつぶやきまできっと

畑のにんじんが青々として
ひっこぬかれるのを待っているよ
そうだ
今日はきんぴらにしよう

どこまでも行かずに
ゆっくりと待っていようか
今はただ穏やかに
冬に追い抜かれるのを待っていよう



自由詩 ひなたぼっこ Copyright かんな 2009-10-03 19:02:55
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