プラスチック、マイナスチック
ゴースト(無月野青馬)

以前から目にしていたけれど
この所目立っている
プラスチックの彼
木枯らしの中で
踊っている
躍動感たっぷりに


以前はよく目にしていたが
この所見かけない
マイナスチックの彼女
枯れ葉の中には
居ない
ベンチに座っては
居ない

マイナスチックの彼女
プラスチックの彼を
キャンバスに描いていた、夏まで
世界の(崩壊の)中心で
理想郷に住んで居るみたいに
揃っていた、夏まで


秋、になると
顎の変貌する彼
冬に踊る演目の為に変貌するらしくて
更に更にプラスチックになって
演じる熊に似過ぎてしまうらしい
伴って彼女
キャンバスを片付け
春が来るまで車で旅をするらしい
雌鹿の走りに似たクラッチングで山を越えるらしい
北へ北へ向かうらしい


そうして、春になったら
また、二人は揃って
理想郷に居るように
踊ったり、描いたりするらしい
冬まで


しがない
しがない二人さ
この公園で披露し合っているんだから
再来年はどうか知らないが
太陽系が消滅する時には
この公園にはいないのだろうが





自由詩 プラスチック、マイナスチック Copyright ゴースト(無月野青馬) 2009-09-30 16:52:21
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