天気待ち
伊織
今日も太陽はご機嫌ななめで
一面に白い濃淡が広がっている
北風は旅人のコートを脱がせることができなかった
知っているくせに
空がこんなにつめたいのを
「仕方がない」で済ませる人とは
できれば恋人になりたくなかった
わたしたちは暖めあうんじゃなかったの?
それはただの摩擦で発する微熱とエネルギーは気化して昇っていき上空で結晶し集合して雲になって
降り注ぐのは、涙
そしてあなたは部屋に戻ってしまう
受けとめることもせず
放熱を続けるだけ
自由詩
天気待ち
Copyright
伊織
2009-09-29 02:38:49