虹村 凌

世界中のお偉いさんが集まって
金の話してた時の事を書こうとしてやめた
別に誰もデモ隊の言いたかった事も知らないし
知ったってどうせ大した事言ってないんだし
結局は彼らも資本主義があったから生きて来られたんだし
フリーチベットとか何だとか
言いたい事言った挙げ句に街の生活壊してちゃ
得られる支持も得られなくなる
世界の金の為に街の金が潰されて
俺達の授業代も緑色の河に流されていって
面倒臭くなって

ほら
ショットガンとサブマシンガンを装備した警官隊が
俺たちに向かって催涙弾投げて寄越したぜ

面倒臭くなって家に帰ってテレビ見てたら
ついさっきまでいた近所から
ちょっと離れた町に移って
それでもやってる事は大して変わらなくて
テレビを消して外に出ると
もうデモ隊も警官隊も居なくて
近所のカフェでケーキを珈琲で流し込んで
新聞拾って家に帰る

実際にそうだったから
言いたい事は沢山あるけど
言った所で何も変わらないし変えられない
諦めてる訳じゃないんだけど
何か違う気がするんだ

ピカピカのショットガンとサブマシンガン
緑色の戦車と黒いプロテクトスーツ
そいつらが格好良く見えて
戦争でも始まりそうな状況にドキドキしてたのが事実
別にデモ隊が言ってた事に興味も無ければ
警官隊がやった事に反感を持つ訳でもない
どうせどっちもどっちで
その証拠に昨日も今日も何にも無くて
何も無かったかの様に世界は回ってる

みんな言ってるよ
楽しかったなって
この保守的な街が
そういう類いの物で彩られて
真っ赤な空気に包まれて
目眩がするような匂いで
ちょっと興奮出来たんだって

貧乏人が太って金持ちが痩せて
とか
そういう事も言いたいけど腹減ってるから面倒臭くて
お姉ちゃんとセックスする小説を3本くらい読んで
やっぱりピカピカのショットガンとサブマシンガンを思い出して
あれで深紅のざくろを咲かせるみたいな事を一瞬考えて
スカイプでおしゃべりして眠る
これが事実で
これが現実

面白くもなんともねぇ


自由詩Copyright 虹村 凌 2009-09-28 16:01:54
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創書日和。