かすむ星々
within

遠くばかり見てるね。

秋の夜空はとても澄んでいて
僕の焦点の合わない目でも
うっすらと星が見える

遠くばかり見て歩いてたら
石に蹴つまづいた
気付くと
隣にいたはずの君がいなかった

デネブを探す
山羊座のアルゲティを探す
望遠鏡を覗いて
真空の彼方の無重力の星々を
アンドロメダの大星雲を
見つめる

この望遠鏡は君のものだけれど
いつの間にか僕のほうが夢中で
でもレンズの向こうに広がる世界に
君はいない
神様の住む星はどれだろう

「私、知ってるよ
でも自分で見つけないと
神様は微笑まないよ」

と、すましていた君に捨てられた僕は
神様を探している


自由詩 かすむ星々 Copyright within 2009-09-25 15:03:40
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