手中
maricat

手のひらから落っこちたのは

石ころよりも重たいものだったようだ

形や色が決まってなくて

ましてや本当に掴んでいたかも危うい

時に流されたんじゃない

僕が拳を緩めたからだ

ある程度なら同じところに戻ると思っていたからね

流されて転がったものは形を変えながら丸くなり

また次の手のひらに収まって温まって

丁度いいところを探してる


自由詩 手中 Copyright maricat 2009-09-25 09:23:48
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