naked lie/嘘
月乃助


どれだけ
つまらぬ嘘を聞いたら
あなたを嫌いになれますか
さびしがり屋の
つよがりをみせに やってくる
そんなあなたを
待ちくたびれ

生きていれば
いいこともあるさって
一緒にいこうって 抱かれたあの夜
少しだけ しんじてみたかった
それなのに

あなたはきまぐれに
背を向けるから
にぎやかな笑いばかりを あたしに残して
つみをこしらえては、あたしの部屋に
置いていく

どれだけ
赤い嘘をついたら
わるい女になれますか
ゆきすぎる季節ばかりをながめながら
さげすむひとの哄笑に
あらがうからだを抱きしめる

逃げたりしないで
もう一夜
あたしのからだを抱きますか
少しばかりの ぬくもりを
あなたのために あげられるあいだは

あたしなら だいじょうぶ
どうせ、また 何もいわずに
出ていくのでしょう
あてなどないくせに 
ひとり風にむかってばかりいる

どうしてって 泣いたって
うわのそらで
うつむいて
でも あたしが眠っているあいだに
やさしさを少しばかり ベッドに残して
でて行って それだけは、
約束だから

子どもだと いばってわらう
あなたのその笑顔が、また
しばらくは
ここには、もどってこないのですね 
ためいきで絡めた指に
いつものように 
つめたい唇を
かえすのですね







自由詩 naked lie/嘘 Copyright 月乃助 2009-09-25 01:26:08
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