彼岸
ゴースト(無月野青馬)

切断された個人展
中心 見えず 黒子が舞う
上下世界観


早い、そう遠くない未来館
ここは無人になる
セピア色の、コバルトブルーの似合う
斜塔のような


足が痛んで、治していても
足の治らぬ内に手が血を吹く
ここは無害とは言い難い(潜むクロコダイル)
言葉の通じる人が居ない(黒子は居る)


寒く、過去を忘れていたい館
ここは無人になる
長く重苦しい棺桶の似合う
兄弟劇のような


切断された故人展
中心 見えず
黒子が舞う 上館下館


丸い、アンティークガーデン
ここは無人になる
貴種流離譚のように
無人になる


足が痛んでいても
もはや、それは足でなく
血出るのも、手ではない
色彩、デビル、らしさ、羽化
頭部入れ替えられた手合い(ロイヤル)
もはや、頭でなく(黒子は居る)
絶えた景色界


明日、にも、此処は無人になる
ミッションだけをこなす輩(ダイル)
ファッションだけをこなす輩(ダイル)
丸い、高い島を三つ買った越
贅肉で、でっぷり太ったって聞いたから
長い棺桶にも入らねえの(獰猛な黒子が居る)


終ぞ、見つからない(クロコ)
忠臣の衷心に中震が
エスカレィタァ「さささ三階ィ、婦人服ゥ売り場です!です!デス!デス!デス!デス!デスデス!デス!」





自由詩 彼岸 Copyright ゴースト(無月野青馬) 2009-09-24 21:54:25
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