しおりの行方はわからない
こめ

本に挟んでおいた

しおりの行方はまだ分からずにいた

どうしてかな

簡単に人を裏切るのに慣れてしまったのは

有効期限まではまだまだだけど

速めに使っていよう

自分さえも売り飛ばす

そうしなきゃこの感情は抑えきれなかった

今羽根を拡げる時だとは分かるけど

縮こまった羽根で

この大空を翔びたとうなどといった行為は

破滅への近道でしかなかった

疑うのならばまず先に

自分を疑ってかかれ

行き場のないやつらが

集まる研究場では今日も叫び声が響く

自分の腐臭が気になる

お姫さまは白馬に乗った王子を待ち続けて

風邪をひいてしまったらしい

夕方の線路を一人木の棒を持って

どこまで行くのかは分からないけど

とりあえず終りをみにいきたかったから

行ける所まで行くことにした

挟んでおいたしおりの行方はわからないけど

いつか見付かったら

また最初からこの物語りを読むことにしよう



自由詩 しおりの行方はわからない Copyright こめ 2009-09-18 22:07:35
notebook Home 戻る  過去 未来