打楽器
黒川排除 (oldsoup)

時代──書物での構築、さようなら──会いたかったひと。手を振る行為──訳せない、線路の上──近似値を計る人。ミリメートル──時折かさばるもの、果てしない段組み──力つきるまで。クリーム状の──コンセントレーション、線状たれ戦場たれ──武器と称して理想を掲げよ。去りし人は言う──遺言、ペーパーナイフもない家庭に送るなんて──きびすを。媒介──光を通さないもの、割れないもの──虚弱体質であること。影ばかりの少年──無数の紙の放射運動、おまえがいなければ!──史学に通ずる。解読を──特に未来文字の解読を、つまり──答えられない。その口と蓄音機──唄う事しか、わたしにはできない──流浪の民とサンドイッチ。地平線──何もかも沈むのか、秋!──メモ書きの文字。ファックスするときの震え──生きていない、問題ではない──何かが足りない。もう一度戻れ──賽は投げられた、子供は四人まで──作りかけの橋。偏在──過疎の現状だ、永遠の所行としての──麦は育たないだろう。トラック──マイホーム、コンクリートブロック──マイホーム。計画の途中──すべて鉛筆書き、消しゴムを握る──猿一匹。二匹──ことわざに、信じていない──母親の遺品。鉄製のコンパス──円を描く方、不要であること──生活そのものが。不安定──赤い数字、マイナス──マイナス。滝の流れる場所──ボートで、隠された洞窟へ──そして帰ってこない。消したのか?──目印を、ちぎったパン──バターナイフの銀。壊れ物──弱々しい色、反対に映すもの──その色彩。バターの海に──ああわたしの目はおかしい、ほんとうだ──見間違えるほど。蜃気楼──それが意味するもの、解せよ──そして音読せよ。押し付ける──圧迫ののちに──音節を区切る──つま先立ちの女人の列──一人は知り合い──一人は後妻──一人はシルクロードの長きに思い起こした──想像の人──あなた──何故ここに存在しているのか──あなたは──と発する声の弱々しさ──の音節にもう一度──底面のモチーフを掲げ──螺旋の塔を打ち付ける大地を──徘徊、し──ながら──音読せ、よ──と、れ、ま、ど、お、る、き。、、、(沈黙)、、、(沈黙)、、、(沈黙)、──、──、──、──その段階、問いかけるもの──トランジスタラジオ。周波数──小さく刻まれた、円盤状の──言語。恐れ──今確かなものに、強さ──とはなにか。ガス灯──消えている、点灯員の──足跡。続くのか──だがどこまで、恐れるな──それは言語だ。トラック──マイホーム、コンクリートブロック──マイホーム。


自由詩 打楽器 Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2004-09-12 00:12:18
notebook Home 戻る