出ることのない街
こめ

すれちがう人の香水の匂いが

鼻にまだ残っている

僕が貴方を思っていることを

手渡しで渡してもいいですか?

今はまだ分からないけれど

いつかは答えが見つかると信じているよ

時間が過ぎるのは辛い

歳をとるのが怖かった

感じないのはそこに快楽がないから

出ることのない街で

ただ走り続けていたけれど

止まり方を忘れて

今日もすねては石をけりとばしていた

どうなんだろうか

今の自分は立派だろうか

過去の僕が今の僕を見たらなんというのだろうか

誉めてくれるかな

抱き締めてくれるかな

僕を僕が嫌いにならないかなと

今日も不安におしつぶされながら

認めてくれると信じて生きていた

周りの人間が僕より優れていた

それは才能とか努力とかすくないから

そういいきかせた

大体僕との距離はこれくらいだけれど

いつか追い付いても

嫌いにはならないでください



自由詩 出ることのない街 Copyright こめ 2009-09-08 00:16:34
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