最後の恋
森の猫

真冬 心臓を射ぬかれた

彼は舞台の上で輝いていた
視線が釘付けになる

必死で名前を検索し
ブログにつきあたる

それからは、毎日ブログに
アクセスし、
”ファンです”とコメントを書いた

夏 心の勢いは止まらず
彼を追いかけ
同じ舞台に立ってしまう
無謀だ

舞台に立つ
彼の首筋は少し汗ばんで
愛おしい・・・

たぶん
誰にでも優しい彼の言葉は
わたしのあたまのなかを
いっぱいにするにやさしい

アイドルじゃない
でも
舞台の向こうの人
線を引かなくちゃ・・・

そう思いながら
わたしは
今日も
家族のために
野菜を刻む


自由詩 最後の恋 Copyright 森の猫 2009-09-05 21:47:24
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