ルナ

夏の終わりを惜しむ人がいる
勝手にエアコンをつけて
夏を拒絶していたくせに
夏の終わりの
さみしさは感じているようだ

夏は夏らしくしていたかっただろうに
異常気象とやらの
まわりの勝手な都合で
早々に秋へと代わらざるをえず
秋の為だということで
居場所をなくしてしまい
追い出され
あてどもなく彷徨うことになる

夏は夏らしくしていたかっただろうに
いきなり絶縁状を叩きつけられ
わけのわからないまま
ひとりになった

夏をおいだした連中は
身勝手なもので
冷害だなどと口々に叫び
今おきている
これからおきる
夏の意志とは無関係な
災いを損害を
全て夏のせいにして
そうやって
夏だけが悪者になっていく

いつの間にか
悪者の汚名をきせられ
居場所のなくなった夏は
誰かを恨んでいるのだろうか



自由詩Copyright ルナ 2009-09-04 07:18:51
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