キミを食べたかった夜の夢から覚めた
緋霞

ボクがキミを食べないように、ボクは口を縫った
食べたいのちは数兆個。それかきっとそれ以上。それ以上の単位って知らないから、まあ多分きっとそれ以上は食べてるのかな、。
毎日3食食べてきたから、一日1食、耐えられない。
ボクはキミを食べたくない、裸足でキミから逃げました。
ハンバーガー、フライドチキン、スパゲッティ、
おいしいおいしいごはんとキミが一緒になってしまわぬように。
ボクがキミを踏み潰して、噛み砕く。
そんなのって、まるで無いよ。
キミの大腸がソーセージ、キミの肝臓はキレイなソテー。キミの心臓はステーキで、キミの髪の毛は血のミートスパゲティー、最後は目玉のプリンでキメるの。
キミってきっととっても美味しいだろうから、僕、キミの肌を舐めただけで失神しちゃうよ。
だから、ボク、キミから逃げた。
キミってとっても可愛いから、ボクが餓死したってきっとキミなら食べていける。
ボクが死んだらボクを食べてね。
どこかでハエが踊っているから、きっとキミでも気付けるよ。
キミがボクを食べてくれたら、ボク、嬉しくって失禁します。
だからもうそれでいいから、だから、だからもう早く、
ボクを殺してしまって下さい。


自由詩 キミを食べたかった夜の夢から覚めた Copyright 緋霞 2009-09-01 18:30:03
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