わたしの小さな身体の微熱について
みお





満員電車にのって
おじさんの大きなお腹に
つぶれそうになって
呼吸困難

外は真っ暗
家に着く


待ちわびた今日が
終わってしまった
なんて
玄関まできて思った

たぶんここで微熱が発症

ああ、この熱は、今日
あの子とすごしたからだろうか
なんて
制服を脱ぎながら思った


 今日は学校でした
 あの子は友達
 かわいくて色白です
 やさしくて大人な女性です


あ、ちがうかも
あの満員電車で
おじさんの大きなお腹に
圧迫されたからかも
なんて
おふろに入って思った
そのほうが正常な理由かなって
本能が、思った

でも今日のきみのこと思い出してみると
きっともっと高熱、そろそろ発病


にんげんの
ほんとうの中枢を
かきむしった
みたい
真っ赤な
炎症反応


あした起きて
この熱が下がっていたら
わたし泣くかもしれない
 随伴症状




自由詩 わたしの小さな身体の微熱について Copyright みお 2009-08-19 20:16:57
notebook Home