瓶と缶の中で隣
秋也

陽気なハイエナ
アンダードットの容器
密封され
空気が薄くて
死にそうだと
笑いながら喘ぐ
つがいで入れてないのに
いつでもいつまでも
まぐわれる
今も挟まれて
二重苦な僕は
うらやましくて
泣きそうだ
大丈夫大丈夫
慰めるのではなく
テクノを聴いて
クラシック並に
スタンディングオべーションできる君は
優しい子だ
遅れているのは
あっちだ
ショパン以後
ろくにみいだそうともしない
瓶詰めにあえいでいるのは
獣だけじゃない
せめてつがいで入れて欲しかっただけ
外で風が吹くのに
閉じられたここは
いつも風は通らず
ただ揺れるばかりで
それもすでに心地良し
遠くで
缶詰めされた
ハイエナが鳴く
だいぶ寒くなった
手を誰かと繋ぎたい





自由詩 瓶と缶の中で隣 Copyright 秋也 2009-08-15 00:57:55
notebook Home 戻る