スクラッチ

誰にでも傷くらいある


きしきしと痛む思い出や
投げつけられたひどい言葉


それでも輝かしいと思うのは

あの頃をもう手放してしまった
というよりは

今という時間に置き去りにされているから
夏はもう怖くないかい?

眠れないね
そう、眠れない

生きている限りは




誰にだって

傷くらいある


怖くても
泣きながら練習をしよう

いつか幸せになれますように
そんな願いを守れますように
それが人だという
それが運だという

わかったようなことは
もういいから


揺り籠から棺まで


それはきっと、その間の
閃きなのだね

それぞれにドラマは展開され
光はあったと証明されるように



眠れないね

そう、眠れない



生きている限りは






自由詩 スクラッチ Copyright  2009-08-14 21:43:31
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