草野大悟

うす水色の蚊帳のなかで
ふたりの鮎が戯れ
明日を探している、今日
稲妻が
震度6の現実を
突きつけ
雨は鮎となって
溢れ尽くし
緑色の川面に浮かぶ朱色の花を
つつきあう雑魚が
にんまりと
明日の葬儀を告げている


自由詩Copyright 草野大悟 2009-08-11 23:41:26
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