夢花火の世界にうなだれるふりして立ってみよう
きらく

電車から見える花火は大きくて少し悲しくてやがて消えた

いつまでも泣きたい日です悲しさも嬉しさも花火に消えてくれ

君と見た花火の色も大きさも匂いも涙もふくめ

現実に僕はいるのだとようやく気付いた日々を忘れてしまえ

現実を見つめないとね車窓から今更そんなことを思うよ

今だってきっと昔に見たような光景にいて生きているのだ

この道の先の道まで歩いたら何か諦めなきゃならない

ほとんどの人がどうでもいいなんて思っちゃう恋を君としていた

柄のない刃物ばかりだ。ああそうか、だから彼女の手は赤いのか

あと5分夢を見れたら今日さえも何かがきっと変わるだろうに

惑星の旅へ誘ってくれた君のことを僕はよく知らないんだ

ポケットに入れた煙草が湿気ったら僕もどこかへ去っていいかな?

名前さえ知ることのない湿原の小さな家の人の半生

何もかも砕け散ったらいいんだよこの宇宙には愛がない

どうしても今伝えたいことがある「眠い」「寂しい」「愛しています」

今もまだメアリ・シェリーの世界は雷が人を生むのだろうか

彩りのガラスを百枚並べてるような光の世界もあった

口当たりの良い世界じゃないけれどきっとこのまま在り続けよう


短歌 夢花火の世界にうなだれるふりして立ってみよう Copyright きらく 2009-08-08 23:27:05
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