ミツバチ

暗く掠れた声が
静かに語りかける
静寂の夜に
空は涙を溢し
重力はさらに重みを増して
魂を掴んでは離さない
深い深い悲しみは
大地の下をさ迷い
湧水となって
地上に染みだす

なんて脆い土台だろう
喜びも悲しみも
優しい歌声にのって
遠くまで響き
誰かが泣くのだろうか?

降り注ぐ太陽
光輝く緑
岩場を削り
水はかけおりて
生と死のあいだで
謳歌する命
この原色に呑み込まれ
ちっぽけな自分を
思い知らされた僕は
さめざめと泣きました

太陽が照らす
金色に輝く海に
何もかも忘れて
いっそ溺れてしまいたい


自由詩 Copyright ミツバチ 2009-08-01 18:59:49
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