六角形の秩序
秋也

在来線
終点
8つ前
世相が陰気に騒がしくて
不安だから
蜂たちが地下鉄のプラットホームに整列し
電車で都市へと移動する
羽音とレールと車輪が擦れる音
どちらが不愉快
女王を痴漢から守るため
顎を鳴らし
カチカチ威嚇する
「ワタシタチはエアコンダクターやクウチョウキには巣をツクリマセン」
はるか昔
国鉄時代からの約束
車内に取り付けられた
馬鹿げた扇風機に挑み
自死が絶えないからとの事
歴史は黙さず語る
それも昔のこと
花も蜜もないけど
死は迎えず
ポカリで生き残れる皮肉
搾取されようとも
はは
あはは
暑くてもネクタイ緩めんなよ
次で黄色の巨大な大軍が乗ってくる
車内とはいえ
戦争じゃ
ネクタイしてなきゃ
メンチもきれねえ
と女王
強い冷房で衰弱しつつの
歴史に残る名台詞
残して
居眠り
行方不明







自由詩 六角形の秩序 Copyright 秋也 2009-07-19 00:25:54
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