さんそ
ジャイコ
よるにむかって、
てを、
のばしてみた。
誰かが迎えに来そうで、
怖い。
誰もいないことを確認して、
恐怖がつのる。
よるのくうきが、
わたしを、
引き裂きにやってくる。
ぴんとはりつめた、
つめたい、
とうめいなかぜが、
朝のやさしさとはちがう凶暴さをもっていることに気づいてしまう。
暗闇は、
どこまでも私を閉じこめて、
静けさが、
乱暴に、
孤独を告げてゆく。
もうにげられやしない。
ひとりにされた冷蔵庫が文句をいいにやってきて、
ぶぅんと居心地の悪いおとをのこしていく。
わたしにどうしろというのだろう。
いま、
必要なのは、
うけいれてくれる、
ベッド、
ひとつ。