りえちゃん 「下敷きで光を」より
馬野ミキ

昔、親戚で夏休みに
「みきちゃんがおっぱいさわるのでいけん」と言われて
蚊帳で
あみあみの仏さまの絵や
あみあみの今まで死んだ歴代のおじいちゃんやおばあちゃんや赤ちゃんの写真をみて
お母さんは向こうをむきながら「みき、りえちゃんのおっぱいさわったの?さわったらいけんで。一緒に寝てもらえなくなるよ」って眠たそうに言って
5分したらみながねて
あみあみの仏さまの絵や
あみあみの今まで死んだ歴代のおじいちゃんやおばあちゃんや赤ちゃんの写真をみて
振り子時計がなって 朝方に
おしっこに行ったときにもう一回りえちゃんの部屋の
ドアをあけて
いっしょにねようと思って
布団にもぐったら
りえちゃんが大声で泣き出して
眠たそうなお母さんや、
親戚のおばさんが「なんだいなぁ理恵」と言って起きだしたきて
「みきちゃんはまだ子供だけ大丈夫だがぁ」と理恵ちゃんのお母さんが言った

最初はおっぱいをさわろうとしたんじゃないくて
いっしょに寝たかっただけなのに
いっしょにねていたらおっぱいがさわりたくなるだけなのに。
りえちゃんは ぼくにいじめられたみたいに泣いていて
りえちゃんは中学生にはいったのにまだ泣き虫でよわいとおもう。

ぼくはお母さんといっしょに、あみあみの部屋にかえって
夕方までねた

りえちゃんは次の日から自分の部屋に鍵をかけた。


自由詩 りえちゃん 「下敷きで光を」より Copyright 馬野ミキ 2004-09-04 01:44:02
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