20歳の誕生日君はよんぶんのいちおわったと言った
さわ田マヨネ

君の誕生日に大長編をあげたい
大きく包んであげたい

消化にむかわなくていい
たこの吸盤はいたみだ
きみの目がみえない

僕が丹精こめてつくった
きみどり色したまめつぶ程度のふうせんを
ぷちぷちしたやつだれだ

モグラタヌキ、耳をなくしたねこがかんでる
しかたないからきれはしにもどったゴム
を海にばら蒔いた
ひらひらと浮かんだ

いくらがんばっても
海の宝(いくら)にはなれなかった
ちかくする赤は
そうしてオレンジ色にひき戻されていく

そこで突然おならがハッピーバースデイとつぶやきはじめる
 ッピーバース
 ッピーバース
さきっぽなくしたコンドームはリコーダーになったろう

ここは本当に小さな世界(It's a small world)なのだろうか
世界はまるい ただひとつ

理論ではなくなぜ風がふくのかいまいちわかんない
君の表面はゆっくりとキホウをとどめる
ひふはひふでこきゅうし感じなくてはならない

大小関係なく
きみがたいしゃしたらエンドロールをあげよう

まいにちまいにちあげよう


自由詩 20歳の誕生日君はよんぶんのいちおわったと言った Copyright さわ田マヨネ 2009-06-27 00:03:29
notebook Home