24号線/快晴アオゾラ
Rin.
アスファルトの照り返しは穏やかではない
24号線沿いのひび割れた歩道を蹴って
いつまでも変わらない信号を見上げる
太陽がもうひとつ増えた気がした
雨と晴れの境目を見つけた少年時代の君を
たしかこのあたりで見かけた記憶がある
そのとき私は、どうしてだろう
プラネタリウムに行きたかった
手のひらは感情線で二分されている
生まれた日には横断歩道があったのかもしれない
いつまでも赤く光り続ける信号は
夜には星座の心臓になる
梅雨入り前の青空はせわしなくて
向こう岸のガストの大きなガラスにもサヨナラと言う
君にとって忘れられない空は
ほんとうはこんな色ではなかったこと、
知った日に
咲いたばかりの紫陽花を手折った
君はたやすく泣かないから
私は、雨がやむように言葉を失くしてゆく
そうしてまた
かえれない夏が来るのだろう