群をはなれたライオンと 群にはぐれたシマウマが サバンナの真ん中で出会った 孤独で飢えたライオンと 恐怖に満たされたシマウマ 見つめあう両者は お互いを理解することもなく ライオンは爪を振りかざし シマウマは尻尾を巻いて逃げた サバンナの真ん中で出会った ライオンはシマウマを食べ シマウマはライオンに食べられた サバンナの真ん中で 残ったのはライオンの孤独と もはやシマウマではない肉片 ※ はるか遠くで シマウマの群れが ライオンを見つめている 沈みゆく太陽の 赤々とした草原の中で 孤独なライオンは 少しだけシマウマになりたいと思った