17才の君
遊佐
*
不意に季節が変わった気がしたのは、強い陽射しのせいなのか
ピリピリと肌に刺す光束ねた空は昨日と別人の顔つきで
僕に微笑みかけて来た
昨日迄とは違い
灼熱を僅かにこめて笑いかけて来る
風が吹く度に成長し続ける君は
何時の間にか
僕を置き去りにしていたりする
まるで
季節の道先案内のように
ゆっくりだとか、とどまることを知らない
*
僕は、ただ空を見上げては感嘆にまみれ息を詰まらせて苦笑い
そんなにね、元気じゃないんだよ
身体がね、ついて行かないのさ
だから
だから僕は、此処にとどまって見送ろうと決めた
あの青空の端っこに消えて行く雲と
くたびれた身体の脇をすり抜けて行く風と
まだ17才の若く気まぐれな君を