Nothing's gonna change my world.
芳賀梨花子
ガレージに詰め込んだ昨日を
最果てのリサイクルセンターへ搬入する
オーライオーライ停止線ぎりぎりまで
車をバックさせて
昨日は永遠に昨日じゃないことを知るんだ
ハッチバックあけて
途方もなく積み重なった誰かの昨日を見上げて
運んできた私の昨日も放り出す
黙々と分別する日に焼けた係員に敬意を表して
この歌を歌おう
明日になってしまう私を置き去りにして
なんども剥げて塗りなおされた水色のベンチの
少し疲れた感じの休憩所で
紙コップに冷たい水をそそぐ
ジョンは言葉なんて
紙コップに降りそそぐ長雨のようなもんだと
歌っていたけれど
今日は6月なのによい天気で
ガレージに骨の折れた傘を残してきたことを
私は知らなかった