ふあん
新守山ダダマ

俺の不安は
俺のファン
どこまでもつきまとう
狂信的な不安
どんなに迷惑を被っても
こいつは警察も捕まえてくれない
心の中にあるものからは
決して逃げられない
俺はこいつに死ぬほど苦しめられて
人の愛を乞う
でも残念ながら
俺を誰よりも愛しているのはこいつだ
ならば俺もこいつを愛してやろう
不安という字には女が隠れている
眠れない夜 こいつはベッドで激しく俺を襲ってくる
ならば俺はこいつと激しいセックスをしよう
不安にあえぐ 不安があえぐ
悶えて 悶えさせて
腹上死しそうな勢いで未来に行ければいい
不安は俺の耳元で恐ろしい言葉をささやく
でも俺はこれが快楽だと自分に言い聞かせる
残念ながら Mになる
ファンは大事にしなければならぬ


自由詩 ふあん Copyright 新守山ダダマ 2009-05-29 21:46:15
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