分裂
笹子ゆら

わたしだった
わたしじゃなかった

あなただった
あなたじゃなかった



ああ 結局どちらでも良い
はじめて壊れるときを見るか
それとも塞ぐか
どちらかしか無いだろう

あわよくば
その手首を流れる青い血潮となって
生命を奪い取りたい けれど



一体なにが いるのかも
元々なにも いないのかも
全部分からずじまいのまま
拡散する暇すら作らず
瞬きに映る姿だけを凝視して



あふれゆく全てが
兎に角兎に角息絶えるようにと
願う のは 多分
今日も明日も変わらない
わたしが存在しないから で


自由詩 分裂 Copyright 笹子ゆら 2009-05-25 18:14:32
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