もう二度と人間としては産まれたくない。
taznu

鳥になります。次はきっと、鳥に。
きみの部屋の窓辺に降りて、
ガラスをこつこつ鳴らします。
きみが窓を開けても、飛び立たない。
それがぼくです。
逃げない鳥がぼくです。
スズメかな。メジロかな。
シジュウカラかな。オナガかな。
もっと大きな鳥かしら。
ゴイサギかな。カラスかな。
きみが触れても嫌がらない。
それがぼくです。
きっと行くから。
きみを見つけるから。
だから、ねぇ、待ってて。
そして、ぼくがガラスをつついたら
窓を開けて、鳥になったぼくに触れてください。


自由詩 もう二度と人間としては産まれたくない。 Copyright taznu 2009-05-21 01:39:45
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