みすい

みずうみのほとりに
おいていった
うたが
あって

いつか
みずうみのほとりに
その
かかとをそろえて
おいていった
ものが
あった

 *

なめらかに
さしのべる

どうしようもなく
ゆるしがたくつめたい
くいいる
ちからで
さす、みずが
かかとを
そろえたことを
せめて
さしのべる
はだかを
さす
、さされて
さされながら
つかる
みずに
つかろうとする
くちびるで
にほんごで
はなす
せっとくする
ときふせようとする
みずを
どうにかなだめようとする
 (あー、
   って
  ためいきをつく
  いつも
   あー、
    って
  なにか
 ことばを)
なだめようと
ときふせようと
せっとくしようと
にほんごで
いつのまにか
ことばで
しようとしてた
ことばで
しようとしていた
いつかも
なにかを
あわいつなぎめで
どうにもならないものを
ほどけないように
いのって
ことばで
つなぎとめようと
よくぼうしていた
ことばで
あさましく
くちびるで
にほんごで
ことばで










自由詩 みすい Copyright  2009-05-13 02:46:19
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