玉子様
愛心
わたしの大好きな人の得意料理
潰れた玉子焼き
ホワイトデーのプレゼントだった
可愛い紙コップに
玉子焼きを
渦巻状に押し込んで
小さい子が好きそうな
ウサギの旗をぷつりと刺してあって
馬鹿みたい
なんて思いながら食べるとさ
なに入れたのか
しょっぱく
甘く
んでもって
少し半熟
ひとつ息を吐く
想像してたのは
甘党のわたしが大好きな
クッキーとかマシュマロとかサブレとか
そんなものを渡される
それが
現実では
玉子焼き
笑える
嬉しいよ
わたしの王子様
わたしの玉子様
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創書日和、過去。