無限ループ
至希

右手、左手、右足、左足
頭部、胸部、腹部

その全てに五寸釘を打ち付けた
ついでに手と足は千切って捨てた

身を擦り潰す音、骨を砕く音
血が流れ、筋肉の繊維が剥き出しになり、電流のような痛覚が体中を走った

意識は濁り、生きる意志が薄れ、僕の中は空っぽになった

ただ、それだけだ
そう、痛いだけ、死ぬだけ
痛覚と生の果て
その先には何にもない

この世にある物質
例えば目の前のモニター
人間を統率する秩序
涙を誘う善人の善行

どれも、総てに意味なんて無い

未来は明るい?暗い?

明るいもない、暗いもない

ただ、今までの繰り返し
生き物の循環、無限に回り続ける歯車



その中で君は何を見つけるか、

君しか知らない、君しか知れない

そして君は見つけられない


自由詩 無限ループ Copyright 至希 2009-04-26 17:34:19
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