神様と心臓。
菊池ナントカ
かみさま、が、寝たふりをしている世界。
僕の空っぽに穴が開いた場所にレールが敷かれて電車が通る。
空っぽに穴が開いた場所には心臓があったんだ。
心臓?家出した。
君に話したい事は山程あるけど、
電車が暴れるから、地面が揺れだすから、話せないよ。
処方された安定剤で鞄がパンパンだ。
感じる?/感じない。
解る?/解んない。
夢とか見るタイプ?/見ない方かな。
行方不明にスルリ乗り込めば心臓が家出する事も無かったかな。
いや、無いか。
マリリン・モンローのポスター。
ずっと飾り付け続けていたポストカード。
(この映画は、なんだったろうか?バッファロー66?そんな感じのタイトルだったかな。)
ターゲット柄のTシャツ。
君にあげるよ、もう僕には必要ないから。
かみさま、が、寝たふりをしている世界。
僕の空っぽに穴が開いた場所にレールが敷かれて電車が通る。
夜中は静かになってしまうから、逆に落ち着きやしないね。
飛行機雲が嫌いでさ、
黒猫が横切るのなんかより、よっぽど運のない事が起きるんだよ。
よく考えれば家の近くに羽田空港があるから、
飛行機雲なんて、しょっちゅう出来んだけどね。
神様ってさ、/うん。
いや、なんでもない。/なんだよ。
眠るのかな。/また頭がオカシイ事ばっか言うね。
僕の空っぽに穴が開いた場所にレールが敷かれて電車が通る。
心臓、いつ、戻る。