ストリッパー
小川 葉

 
 
減りもせず
増えもしないものを
あなたはステージの上で
惜しみなく見せている

たくさんの
紙幣や小銭が
あなたへの対価として
支払われていく

夕日のような
スポットライトを
何度も浴びて
あなたはそこで
本当の夕日を
何度見たというのか

ステージを降り
朝日を浴びながら
あなたはまた
ひとつの命に帰っていく

この世界にある
どんな命とも
もはや見分けがつかない
 
 


自由詩 ストリッパー Copyright 小川 葉 2009-04-24 04:55:13
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