架空の領土
フクスケ

都市の夜を
救急車のサイレンが
次第に近くなり
点滅する赤いランプが
尾を曳きながら
架空の領土への
搬送車のように
ゆっくり 遠ざかる
このまま終るはずだった
今日

昨日のように
始まる


自由詩 架空の領土 Copyright フクスケ 2009-04-15 20:50:13
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