卒業式 〜水曜日の図書室〜
BOC

あなたに会えるのは

毎週水曜日だけでした

毎週水曜日になると胸を踊らせて
少しでもあなたとしゃべれますようにと
全力疾走で廊下を走って
あなたの待つ図書室へと向かっていました

でも いざ前にすると
なかなか素直になれなくて
少し敬語交じりの口調で
にくまれ口をたたいてばかりいました

名前も知らない人でした
誕生日も
血液型も
好きなことも
嫌いなことも

何一つ知りませんでした

ただ 一緒にいれるだけでいいと思っていました

もうじき会えなくなることは わかっていました

だからこそ 何も聞きませんでした

すべて  記憶から消し去れるようにと

だけど










あなたのいない水曜日の図書室は



こんなにも寂しい


自由詩 卒業式 〜水曜日の図書室〜 Copyright BOC 2009-04-13 22:25:52
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