発狂する愛
智鶴

切ないほど痛む君を呼ぶ声
哀しいほど遠い君の影
「二度と触らないで」と語る君の眼
夢みたいに消えてしまう
嘘みたいに失ってしまう
「二度と来ないで」と語る君の感触

君が笑った

僕が狂う

指先から解けるように
殺される僕の想い
君の残酷な罠を知っても
愛して
愛して
狂ってしまうほど
愛して

僕を忘れた君が優しく
自殺をしている僕に笑いかける
そんなに美しい笑顔をしても君は
僕を愛してはくれない

狂うほど君を愛していた
君に愛されるなら殺されてもよかった
嘘みたいに消えてしまった君を
未だに滑稽なまでに追い求めている

君が笑って
僕が狂った

お願い
愛していると言って


自由詩 発狂する愛 Copyright 智鶴 2009-04-07 21:37:50
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