寝ぼける
かんな

午前五時と数分の
数回のまばたき

あなたを一瞬、見たような錯覚

カーテンから差し込む
光の乱反射

思い浮かべる

猫舌のあなたのしぐさ
ホットコーヒーのその香り

鼓膜を心地よく打つ
小鳥のさえずり

口笛で真似るあなただけの
そのメロディ

響いていく

また紛れこんだブランケット
しだいに透けて

寝息の先で、あなたに触れる

時をついばむ小鳥は
密やかに
朝をうたう



自由詩 寝ぼける Copyright かんな 2009-04-06 19:35:33
notebook Home 戻る  過去 未来