雨の日の サブリミナル と アイスクリィム
サバオ*





雨の日は 蛍光灯の白がよく映えて
あの花は いつにも増して色鮮やかで
世界が色で溢れている

みんなが空を見上げ
上の方の何かに祈りを捧げている最中
あたしたちは仮病で部屋に閉じこもる


愚かだってことは知ってるの


貴方はと云うと TVに齧り付き
サブリミナル効果に頭を痺れさせ
ひどく咳込んでいる

アイスクリィムをあげるから
早く機嫌を直してよ


そんなだったら

あたしがどんなにいい香りをさせているか
気付かない
肌の上に小さな青い花を燃え上がれせていることにも
気付かないでしょ


共犯者めいた微笑みを交わしても
遠いと感じるだなんて
ちゃんとしたいだけなのにね



世界が色で溢れ
みんなが一斉に話し始めた朝

ふたりはとても孤独だった。






自由詩 雨の日の サブリミナル と アイスクリィム Copyright サバオ* 2009-03-26 20:04:31
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